病理診断科

副院長・病理診断科部長
二階堂 孝

『ヒトはなぜ病気になるの?』、『どんな病気なの?』、『病気になるとどうなるの?』、を形態を基盤に研究する学問が病理学です。この学問を基礎にして、治療に結びつけるための診断をするのが病理診断学です。病理診断は医行為で、医療機関として広告できる科名が"病理診断科"です。診断だけでなく、治療法の選択、予後、治療効果の判定にも深く関わっています。

正しい治療を行うには正しい診断が必須です。言い換えれば、診断の質は病院の医療レベルの質を左右します。質の高い医療を提供するためには良質で充実した形態診断部門が不可欠です。

当科のモットーは『うまい、早い、ていねい』です。病理医が患者さんと直接お話しできる機会はめったになく、話し相手はもっぱら臨床医です。『正しい診断』を、『わかりやすく』、『できるだけ早く』お届けし、先生方が安心して治療に専念できる環境を作ることが患者さんへの優しい治療の提供に直結すると確信しています。

Doctor's doctor

 頭の先から足先まで、炎症性疾患から腫瘍まで、全身すべての臓器と全ての病気が対象です。臨床医の要求を断ることはできません。だから病理診断医は『Doctor's doctor』とも言われています。
  ただし、病理医は万能ではありません。診断に悩むことも稀ではありません。そんな時は"病理診断コンサルテーションシステム"という全国的なシステムを使って対応しています。私の専門領域は骨軟部腫瘍です。日本病理学会と国立がん研究センターのコンサルテーションシステムの病理診断コンサルタントを10年以上担当しています。